開催概要
ORFについて
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)では、その研究成果の社会への還元を自らが果たすべき重要な社会的責任の一端と考え、研究活動成果を広く社会に公開する場として、「SFC Open Research Forum (ORF)」を毎年開催しています。この研究発表イベントでは、SFC研究所で実施している様々な研究プロジェクトの現状と将来計画を、展示やセッションなどを通して、産業界・国・地方公共団体・学会等に広く紹介しています。
開催日時
主催者
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス
テーマ
“超融合”
これまでの分野横断や融合的アプローチから、超融合へ。
宇宙から眺める地球は美しく、自然の中に身を委ねるとその荘厳さと人間のはかなさを、そして時にその恐ろしさを感じる。途上国では、自然への敬意と謙虚さを持って生きる人々の生活の中に時間と空間的ゆとりと優しさを、そこに垣間見る感性や洞察力からは人間の真の力強さを感じる。
一方、即物的で利便性を追求してきた国々では、大量生産大量消費に伴う情報加速度の優位性が経済成長に繋がり、データドリブン社会を創造し、傲慢さがはびこり、感謝を置き去りにしたかのようにも感じる。すなわち、時間と情報がめまぐるしく変化する社会において、いつしか変化速度が人間の脳の情報処理能力を遙かに超え、思考停止に陥ったようにも捉えられる。日々の生活の中に見失ってはならない普遍的な価値とは何か、心の豊かさから紡ぎ出される様々な価値は、溢れる想像と共創によってのみ育まれるのではないか。
VUCA(Volatility、Uncertainty、Complexity、Ambiguity)時代のあらゆるプロジェクトにおいて前例に倣う方法は機能しなくなった。俯瞰する能力にとどまらず、多様性を受け入れ多面的なアプローチから状況を客観的に捉え、感覚を研ぎ澄まし、本質を見抜く高次元の能力が要求される時代になった。人の営む社会を支える現代社会の基盤は、情報通信・流通技術の飛躍的な発展により、これまでの重厚長大なインフラから、個別具体的な農・食・生活・健康・教育・学習・ライフラインを支えることが可能となってきた。既成概念を越えた想像の世界から共創していくプロジェクトを通して、科学・技術そして政策のいずれもの専門性を有した仲間達と共に、これからの無限の可能性について理性と感情を高度に操る議論を通して共有する。
実行委員