SDGsが目指すジェンダー平等、健康的な生活やディーセント・ワーク等を実現するには、職場でのハラスメントを根絶する必要があります。世界では、ILOにおける条約の採択や各国における罰則付き禁止規定の整備など、根絶に向けた動きが活発化しています。SDGsの次の社会では、さらに、労働者がお互いに人権を尊重し、ハラスメントが生じない職場が当たり前になる社会の実現を目指すことが必要です。千谷研究会では、SDGsを達成したその先を見据え、全ての人が生き生きと働ける社会の実現に向けた政策研究を展示します。
日本では、セクハラやマタハラに関し、事業主に対する防止措置義務を課す法律が定められており、本年5月には、パワハラについても同様の義務を課す改正法が成立しました。しかし、いずれの法律においてもハラスメント行為そのものの禁止・罰則規定は盛り込まれておらず、ILOの暴力・ハラスメント条約の批准も難しい状況にあります。千谷研究会では、同条約批准に向けた国内法令の見直しに加え、SDGsの次の社会を見据え、「全ての人が人権を侵害されることなく、お互いを尊重し合える職場の実現」を目指し、政策提言を行います。