本研究会は、人間の様々な行動を対象に、心理的および身体的な側面から研究しています。人間工学の分野では、日常生活において見受けられる人間と環境の問題を解決するため、印象評価等を元に人間と環境との調和を実現するための研究を行なっています。今年度はカラーコンタクトに関しての展示を行います。スポーツ心理学の分野では、エキスパートが発揮する高いパフォーマンスを支える視覚特性、必要となる心理的特性について考察します。今年度はアスリートの「目付け」の特徴、熟達化、またesportsに関しての展示を行います。
視覚情報は競技パフォーマンスと直結する重要な感覚情報です。近年ではアスリートがプレー中に目を向けている方向は計測可能になりつつありますが、パフォーマンスと関連する要因は、視線方向に限らず、どこに注意を向けているか、どのくらい広く注意を払っているかなど、広く「目付け」と呼ばれる要因も寄与が大きいことが予想されます。そこで、眼球運動からヒトの注意状態を推定するMind-reading技術を適用してプレー中のアスリートの注意状態を推定し、アスリートの「目付け」の特性と機序を展示致します。
現在、世界的にはE-sports競技人口が1億人を突破し、急速に発展している一方でE-Sportsを対象とした研究は未だほとんどされていません。そこに取り組み、眼球運動から熟達者、非熟達者の特徴を調査し、また、e-sportsにおける非認知スキルにも着目し、新しい評価基準の作成を試みます。現在、サッカー、野球、ドライビングの各esports競技者のみならず、高齢者を対象とした研究も行なっており、それらの展示も行います。
本プロジェクトでは、カラーコンタクトの認知度を上げるために、売上の大半を占めているweb販売における販売広告に注目し、認知を上げるための効果的な販売広告とは何かを明らかにすることを目的にしています。現在は、SD法や正規化順位法などの主観的評価手法を用いて、消費者の販売広告に対する印象分析や実際に販売広告を見た際の眼球運動にも着目しています。今回は主観的評価手法による印象分析の結果、及び好印象を抱く広告とは何かについての検証結果を展示致します。