当研究会はこれまで異言語・異文化理解を基盤に、国内国外共に6つの地域にてフィールドワークを行なってきました。そうした過程で地域の行政や企業と連携しより多角的に地域へのアプローチを実践しています。こうした活動の中で実際に域産官学それぞれがSDGsを独自の解釈をしている現状を目にしてきました。そこで今回のブース展示を通じてこれらの活動を事例として域産官学それぞれのSDGsの解釈を明らかにし中でも「学」とりわけ大学生の果たせる役割が何かを紐解き大学生が地域の中でフィールドワークを行う価値を提示します。
本塾英語科非常勤講師のサイモン・ベデロ氏の呼びかけのもと2008年に自立運営可能な学校づくりをするプロジェクトとして始動。「コンゴと日本が共により良い社会」を目指し学校づくりを通じて培ってきた関係性を基にACADEX小学校に限定せず、活動拠点の拡大に取り組んできました。現地のNGOや企業、学生と様々な活動が展開されており、2019年現在は「アントレプレナー精神を持って、社会を前進させるための行動が取れる社会」を中期目標としてメンバー各々の興味分野とコンゴのニーズをすり合わせながら活動中です。
本プロジェクトは2011年度より発足し、人口約100人の離島である鹿児島県屋久島町口永良部島で活動しています。 継続的に島に通う中で、島の暮らしや文化に触れ、島民の方々と関わりながら、教育にフォーカスした活動を行ってきました。島での長期滞在や屋久島町役場での長期インターンを行う学生もいます。 現在は「教育に特化した島づくり」という島民と同一のミッションを掲げています。島民と学生のやりたいことを擦り合わせ、密に協働しながら、持続的な地域づくりのモデル構築を目指しています。
私たちは、SFCがまさに位置している「藤沢市遠藤地区」をフィールドとして活動しています。本プロジェクトは、SFCと、私たちにとって一番身近な地域である遠藤地区の関係性が希薄であったことに問題意識を感じ発足しました。現在は、遠藤地区住民の方々とともに子ども食堂の立ち上げ、地域の郷土散策における小学生向けコンテンツの実施などを行っています。地域に根ざした教育の現場を切り口として「地域における大学及び大学生の出番・役割」について、子ども食堂への大学生の参加などを事例に実践的研究を行っていきます。
本プロジェクトは、「教育から始まる地域づくり」をテーマに、長野県木曽郡木曽町開田高原をフィールドに活動しています。地域に唯一の中学校には全校生徒26名が通っており、学習塾や習い事など学校外の教育コミュニティが少なく、中学生が多様性に触れる機会が少ない環境にあります。 私たちは、学校や行政・地域の方々と協力しながら、中学生を対象にワークショップや学習支援などの活動をしています。これらの活動を通して、中学生に広い視野を持つきっかけを提供し、中学校魅力化に伴う地域活性化を目指す活動を進めています。
私たちグローカルイングリッシュプロジェクトは自文化理解と異文化理解、またコミュニケーションツールとしての英語習得を目的とした英語のワークショップ活動を行っています。現在は東京都・神奈川県内の小中学校4校にて大学生それぞれの強みを活かしつつ、各校の特徴に沿うようワークショップを企画しています。活動を通し、プロジェクトメンバーは小中学生の意欲・関心の変化など、それぞれの異なる研究テーマを設定し、フィールドワークを通して研究を行っています。
2019年度発足の新たなプロジェクトです。秋田県雄勝郡羽後町をフィールドに、少子化・過疎化により生徒数の減少の進む羽後高校の魅力化に着手し、域産官学連携による新たな学校の魅力を模索していきたいと考えています。また、羽後高校に通う生徒の理想の自己実現につながるよう、多様な機会提供から「やりたい」をカタチにする活動を通して、選択肢の多様性をもたらしていきたいです。それに伏して、「地域と学校の関係」「学校教育・公教育のあり方」「魅力ある学校」などのテーマについても考えていきます。