ブロックチェーンは、Bitcoinの基幹技術として発明された、中央管理者に依存せず、自立分散的に改ざん困難な台帳をネットワーク上で形成する技術です。ブロックチェーンは暗号やP2Pなど既存技術を組み合わせたものであると同時に、その仕組み自体にインセンティブが組み込まれ、実現されるアプリケーションユーザの形作る社会的側面と密接な関係があります。本展示によって来場者にブロックチェーンを前提とした持続可能な社会のプトロタイプおよび、そこにたどり着くまでの技術課題を発信し議論することを目的とします。
ブロックチェーンは、P2Pネットワーク上で管理者なく情報に信頼性を付与する技術として注目を集めています。一方、その技術は未成熟で、安全性検証が十分にされているとは言えず、スケーラビリティの欠如をはじめとして様々な課題が残されています。本展示では、ブロックチェーン実験ネットワークである「Basfe.netwrok」や、ストレージリソースの限られたデバイスで動作するための手法「Karakasa」をはじめとして、ブロックチェーンが実社会で利用可能な技術となるための検討を紹介します。
ブロックチェーンは仮想通貨のみならず、様々な分野での応用が検討されています。本展示では、ブロックチェーンを用いた応用を展示するとともに、現状のブロックチェーンの限界を検討するともに、ブロックチェーンで実現される社会の検討を紹介します。中でも、ブロックチェーンを監査付き通信チャネルとして用いる手法を応用し、3Dプリントなどによる個人による自律分散的な製造の履歴を不変に記録する応用である「Fabchain」を紹介します。