生活者と、その人をとりまくコミュニティが、健康になっていくことを目指し、参加の場とコミュニケーションをデザインする実践的なプロジェクトが「からだ館」です。誰もが利用できる鶴岡市内の図書館を拠点に、病気や健康増進について、「調べる・探す・相談する」「楽しく学ぶ」「出会う・分かち合う」の3つの柱で活動を展開し、今年で11年になります。2018年度は、みんなでつくる鶴岡版「健幸かるた」プロジェクトや、がんピアサポーター養成など、新たな活動を通して、住民の自発的な試みやエンパワメントが発展しています。
地域住民1万1千人以上を25年以上にわたって追跡する疫学研究「鶴岡みらい健康調査」は、慶應義塾大学(SFC、医学部、健康マネジメント研究科)、鶴岡地区医師会、地域基幹病院等が協力しながら、2012年度に開始しました。予想を上回る多くの地域住民に、人間ドック時に問診および血液検査や尿検査等にご協力いただき、アルコール性肝炎のバイオマーカーをはじめ、人体の代謝物との関連の新たな知見を明らかにしつつあり、国際的にも研究成果が注目を集めています。これからも健康長寿のエビデンスを次々と生み出していきます。