2033年に3分の1の住宅が空き家となる日本の将来に備え、一つ一つの建築に個別に対応した改修・減築の需要が高まっています。原寸設計/モックアップ、デジタル/フィジカルの行き来が容易に繰り返せるFabによって、その需要に応えます。このラボでは、都市空間の様相やそこに起こる事象をコントロールすべく、専用の大型機材や建材用の新素材を日々開発しています。私達は、都市空間を窓や壁面といったエレメント単位まで分割し、エレメントをパラメトリックに設計することにより、一般解としての設計を実際の空間へ展開します。
3Dスキャン・プリント技術の発展によって、個々人の身体にぴったりと合うような特別で複雑なものを一品からでも生産できるようになりました。訪問看護の利用者や義足ユーザーからの要望も踏まえ、Fabを通じて人々の生活の質を向上させるための探索が始まっています。単なる物理的な形状のフィットを越え、長期的に利用する際に生じる問題を考慮したうえで、個人の生活環境・趣味嗜好に合わせたものをつくるため、専門職との連携も含んだ細かなリサーチと実践を重ねています。