情報空間と実空間におけるインタラクション手法の提案
プロジェクト担当 : 井上義之
情報技術の発展により、センサなどから収集されたデータは情報空間に留まるだけでなく、それらの値に応じて物理的に動作し、実空間に対して還元することが可能となりました。しかし、人の行動や、ニーズは状況に応じて大きく変化するため、情報空間にあるデータを状況に沿った適切な形で還元することは未だに困難です。本研究では、様々なセンサから取得したデータを解析し、実空間のコンテキストやニーズを理解することで実空間における適切な還元を行うための新しいインタラクション手法を提案します。
AR Batting: 拡張現実を利用したバッティング練習システム
プロジェクト担当 : 佐藤亮輔
長年、スポーツにおける練習の大切さはプロの選手によって証明されてきました。しかしその中でも野球に注目すると、練習を行う中で幾つか問題を発見しました。1つ目はアマチュア選手にとって、野球の練習メニューの1つである打撃練習を1人で行うことは困難であること、2つ目は彼らが利用する練習場所では利用が制限されていることや、怪我の危険性が問題となっています。そこで本研究では、拡張現実を利用した打撃練習システム「AR Batting」を開発し、アマチュア選手がいつでも1人で打撃練習ができる環境を提案します。
パーソナル・ファブリケーションのためのデザイン支援ツール
プロジェクト担当 : 山田駿
近年、デジタル工作機器の発展に伴い、個人が容易にデジタルデータを出力できるようになりました。こうした技術発展によって、人々が個人で物づくりを行う、パーソナル・ファブリケーションの概念が徐々に普及し始めています。しかし、依然として個人の望むデザイン等を実現するためには、CADソフトウェア等を用いて手動で設計を行う必要があり、これはユーザにとって困難です。本研究では、より人々が望むデザインを簡単に実現できるよう支援するデザインツールを提案します。
Tele-Hand: 視覚拡張を行う3D遠隔操作のインタラクションモデルの提案
プロジェクト担当 : 森重浩直
遠隔操作の研究が盛んに行われている中、空中でのマニピュレーションを可能にするドローンなどとの融合である3D遠隔操作の展望が少しずつ見えてきている。これは橋の修理や各汚染地域での調査など、災害地や人類の影響がおよばない領域での現実干渉において有用性が期待されている。既存のものは機動性を優先したモデルになっているため、遠隔地から得られる情報が極端に少ない。そこで本研究では3D遠隔操作における最適なユーザーとのインタラクションモデルを提案し、上記のモデルを適応したプロトタイプを制作する。
B-Assisting: 複数骨格情報を用いたブレイクダンス支援システムの実装と評価
プロジェクト担当 : 稲見拳太
近年、ストリートダンスの義務教育化やメディア露出の影響によって、ブレイクダンスのアンダーグラウンドなイメージも払拭されてきました。しかし、ストリートダンス全体の練習補助システムは数多く存在しますが、ブレイクダンスのような複雑な動きには対応していません。本研究では、ブレイクダンスの動きの一部であるフットワークに着目したフィードバックシステムを導入します。
フローのキャッシュ化によるIPフォワーディングの高速化
プロジェクト担当 : 籾山奈々子
近年、ネットワークの高速化が求められるなか、OSのパケットI/OおよびIP経路検索の性能は大幅に改善されてきました。しかしその結果として、今度はL2/L3のプロトコル処理が性能向上における課題となっています。本研究では、この新たな問題に対し、コンパクトなデータ構造を用いた、IPフォワーディングのための高速化の手法を提案します。
機械学習のためのデータセット管理ツールの提案と構築
プロジェクト担当 : 大戸浩司
近年、ビッグデータ処理と呼ばれる大規模データ活用の研究が行われており、機械学習を用いた手法が提案されています。ビッグデータ処理では、どのようなデータを用いどのように活用するかが最重要課題です。しかしながら、機械学習を適用する際にデータセットに関する前処理や手作業が発生し、本質的な課題以外の部分で時間を費やしてしまいます。本研究では、前処理の自動化、メモリ消費量の最適化などを行い、機械学習の適用を支援するデータセット管理ツールの提案と構築を行います。