ブース番号:A17
サイコスペースプロジェクト
出展団体代表者 : 渡辺利夫(環境情報学部)
東京ミッドタウン・イーストB1F ホール
A17
視線知覚の数理解析
プロジェクト担当:森将輝
「目は口ほどに物を言う」と言われる目。目は、何かを見るという感覚器官としての機能だけでなく、見られることで他者から注意の先や感情を理解され、知覚・認知的機能をも兼ね備えます。本プロジェクトでは、人が他者の視線をどのように知覚しているか(視線知覚)について、実験心理学・数理解析の観点から明らかにしています。ORF2015では、本プロジェクトにおける視線知覚についての最先端の研究成果を紹介し、実際にデモンストレーションを行います。
空間との対話-鏡の反射を利用し、室内空間を広く見せる研究-
プロジェクト担当:鈴木琢也
室内空間で直立している時と着席している時の眼球の位置からふと見上げた時の視線の角度を計算する。視線の鏡への入射角と反射角が直交しないわずかな角度による鏡の物体の写り込みを利用した奥行きのある二次元画像の研究である。一般成人の平均身長と着席時の眼球の高さから視線の角度を算出し、自身の頭部が写り込まない鏡の高さと角度を算出する。この時、鏡に写り込んだ天井の凹凸や色、光の反射効果とサブリミナル効果により奥行きを誤認させることで、その先にまだ空間が続いているように錯覚させることができると考えられる。
アスリートのバーンアウト(燃え尽き症候群)の原因とその予防策-動機付けとレジリエンスの関係性について-
プロジェクト担当:木屋川内千穂
バーンアウトという言葉、一度は耳にしたことがあると思います。スポーツだけでなく、仕事や学校、医療の現場においても発症し、深刻な場合自殺に追い込まれてしまう方もいます。バーンアウトには、目標に対する動機付けとレジリエンス(心理的回復力)が密接に関わり、これらとうまく付き合うことでバーンアウトを予防できると仮説を立てました。本研究ではアスリートに焦点を合わせていますが、バーンアウトに陥らないための環境づくりや、動機付けの作り方などを紹介します。
発達障害児の情動認知特性
プロジェクト担当:高橋麻李衣
近年増加が指摘されている発達障害。特に広汎性発達障害で問題になっている対人コミュニケーション能力の問題を「情動認知の特性」という観点から考える。「相手の情動の受け取りに問題がある」と指摘されている広汎性発達障害を持つ人々が相手の情動をどのように受け取っているのかを知ることは非情に重要なことである。本研究では日本版IFEEL Pictures(赤ちゃんの曖昧な表情の顔写真)をはっきりとした情動を示すイラストとマッチングさせることで、発達障害児が情動認知の面でどのような特性を持っているのかを探る。