慶應義塾大学SFC Open Research Forum 2014 Preliminary Session 「LIVE」

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パフォーマンス+トーク+研究発表の渾然一体となった「Live」を開催します。
多彩なゲストをお招きし、新しい研究発表の方法としてライブ感あふれる実験的な状況の構築を試みます。

 

日時

2014年11月20日(木)
開場:17:30
開演:18:30

 

場所

SuperDeluxe
東京都港区西麻布3-1-25 B1F
https://www.super-deluxe.com/map/

 

参加費

1,000円(1ソフトドリンクつき)
参加費は本イベントの運営資金に充当します。
なお、余剰が生じた場合には、慶應義塾大学SFC Open Reesarch Forum の運営資金として使用させていただきます。

 

SuperDeluxeウェブサイト

https://www.super-deluxe.com/room/3776/

 

タイムテーブル

18:30-19:00
PIP: Platonics Idol Platformライブ
19:00-20:15
牧野百男(鯖江市市長)、脊山麻理子、濱野智史、熊坂賢次、若新雄純によるトークセッション
20:30-21:30
岩竹徹 + Cyber Sound Projectライブ

 

プログラム

18:30-19:00
PIP: Platonics Idol Platformライブ

 

PIP

批評家・濱野智史がプロデュースするアイドルグループ。2014年6月始動。コンセプトは「アイドルをつくるアイドル」。
http://platonics.jp/

 

 

19:00-20:15
牧野百男(鯖江市市長)、脊山麻理子、濱野智史、熊坂賢次、若新雄純によるトークセッション

 

SFCをでた研究者なのに、というより、研究者だからこそ、PIPというアイドルグループの立ち上げに心血を注いだり、はたまたニート株式会社とか鯖江市役所JK課を真面目にプロジュースしたりする、そんな若手の研究者が、世間から非難を浴びながらも、活躍しています。その、とってもSFCらしい振る舞いをするふたり、濱野智史と若新雄純を迎えて、さらに30過ぎのグラビアアイドル脊山真理子と、鯖江市の牧野百男市長をゲストに、そんな異端者を産んだSFCはどんな学術世界であり、今後どうあるべきかについて、PIPのパフォーマンスも楽しみながら、ワイワイと語り合ってみたいと思います。

 

Hyakuo_Makino

牧野百男
1941年生まれ、福井県出身。現在、福井県鯖江市市長。福井県総務部長、福井県小浜市副市長、福井県議会議員等を経て、2004年より現職。行政のICT化に注力し、オープンデータ活用によるまちづくりを促進。市民主役の新しい公共を目指し、様々な地元企業・団体等とも連携。2014年には、女子高生によるまちづくりユニット「鯖江市役所JK課」を発足する。

 

Mariko_Seyama

脊山麻理子
1980年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学環境情報学部卒業、元日本テレビアナウンサー。現在はフリーアナウンサー、写真家として活動中。テレビやラジオで活躍する一方で、「アイドル過ぎる34歳」としてグラビアにも挑戦し、写真集やDVDが話題に。また女優デビューも果たす。枠に収まらない破天荒なスタイルで、常に新しいフィールドに挑戦中。

 

Satosi_Hamano

濱野智史
1980年生まれ。批評家・株式会社日本技芸リサーチャー。アイドルグループ「PIP:Platonics Idol Platform」総合プロデューサー。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。専門は情報社会論・メディア論。主著に『アーキテクチャの生態系』(NTT出版、2008年、第25回テレコム社会科学賞・奨励賞)、『前田敦子はキリストを超えた―〈宗教〉としてのAKB48』(ちくま新書、2012年)。Twitterは@hamano_satoshi

 

Kenji_Kumasaka

熊坂賢次
東京都出身。現在、慶應義塾大学環境情報学部教授(シニア有期)。専門はライフスタイル論と社会調査。1984年「素顔なんて、ないの」というゲームブック形式の調査で新しい方法論に目覚め、2000年にはiMapというインターネット調査を実施、つねに社会調査に革新的で社会実験的な手法を導入する。その後、柔らかい構造化手法を開発し、インターネット上のビッグデータから社会文化現象を計量的に解釈しようと、若手の研究者と一緒になって、必死に楽しく模索中。

 

Yujun_Wakashin

若新雄純
福井県出身。現在、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任助教。専門は産業・組織心理学とコミュニケーション論。様々な企業の人材育成・組織開発を行う一方で、全員がニートで取締役の「NEET株式会社」や女子高生がまちづくりの主役を担う「鯖江市役所JK課」、週休4日のワークスタイルを提案する「ゆるい就職」など、新しい働き方や組織のあり方を模索する実験的プロジェクトを多数企画・実施中。

 

 

20:30-21:30
岩竹徹 + Cyber Sound Projectライブ

 

全体コンセプト:PROTO-MUSIC
音楽は有史以前から人類と共にあった。音楽は外敵から身を守るための武器であり、祈りや祝祭のための行為であった。
「PROTO-MUSIC」は、まだ未分化な原始の音楽に立ち返り、音と我々の関係を見つめなおし、未来に向けて新たな音楽を創造する試みである。リアルタイム信号処理による聴覚体験の拡大、アナログ楽器のコントロール、ライブコーディング、人工生命のエージェントによる創発、様々な角度からPROTO-MUSIC(音楽の新しい姿)を探求する。

 

Toru_Iwatake

岩竹徹
タイトル:Vocal Codes
コンセプト:
Vocal Codesは「声帯」と「声」のためのコードの両義性を込めた作品である。様式化された歌でも構造化されたコトバでも無く、声自体の持つ身体的リアリティをコードによってデフォルメし、生命力に溢れた祝祭空間を実現する。

 

作曲者プロフィール:
1951年2月、東京の広尾生まれ。慶應義塾大学工学部、イリノイ大学音楽学部大学院修士課程、ハーバード大学音楽学科作曲博士課程を卒業。Ph.D.(ハーバード大学、1980)。ハーバード在学中は、MITのBarry Vercoeのスタジオ(メディアラボの前身)でコンピュータ音楽の研究を行う。1979年ガウデアムス国際作曲コンクール入賞、およびMBロックフェラー財団賞、1980年以降は、オーストラリア、カナダ、アメリカ、ヨーロッパからフェローとして招かれ作曲活動を行う。1990年に慶應義塾大学SFCに着任し、現在環境情報学部教授。

 

Kazuki_Muraoka

村岡和樹
タイトル:Derivations
コンセプト:
既にシンボル化してしまった旧式電子楽器のかつて選択されなかった、もしくは技術的に選択が不可能だった表現の可能性を模索し、現代の音楽構造を構成する要素に関する異なる視点の獲得を目的としている。使用する電子楽器はアナログモジュラーシンセサイザーとリズムマシン。双方をコンピュータで自動化されたアルゴリズムでコントロールし、リアルタイムに変化させていくことで、それぞれの楽器が持つ潜在能力を最大限に発揮させることを目的とする。

 

作曲者プロフィール:
岩竹徹研究会(Cyber Sound Project)所属。サウンドデザイン、インターフェイス開発、ビート・リズム生成・音楽的ゆらぎの認知に関する研究に従事。2013年に音楽レーベルAdapt Recordsを設立、同レーベルからKazuki Muraoka名義でアナログEPをリリース。関東を中心に、札幌、大阪などでもライブ活動を行う。ICMC2012ではインスタレーション作品“Sonodial”でサウンドデザインを担当。ICMC2014にて自作ソフトウェア“L.F.Operator”を使用しライブパフォーマンスを行う。

 

Atsushi_Tadokoro

田所淳
タイトル:asdfg
コンセプト:
このパフォーマンスを通して、もう一度楽器としてのラップトップコンピュータを用いる意味を再考したい。既に確立されたラップトップコンピュータでのライブの手法、定番の音素材、定番のアプリケーションを一度排除し、環境を白紙の状態に戻す。そして、この何もない状態からスタートして、もう一度コンピュータから音が生成されるという現象についてパーソナルな探求をしていきたい。

 

作曲者プロフィール:
1972年、千葉県生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科非常勤講師。東京藝術大学芸術情報センター非常勤講師。アルゴリズムを用いた音響合成による音楽作品の創作、ラップトップコンピュータを用いた音と映像による即興演奏などを行う。大学では、openFrameworks、Processing、Arduino、PureData、SuperColliderといった「クリエイティブ・コーディング」についての講義を行う。講義資料はWebサイト“http://yoppa.org”で公開、多くの学生やクリエイターに活用されている。

 

Yuta_Uozumi

魚住勇太
タイトル:“pq”
コンセプト:
本作品は、生命を模した「エージェント」と呼ばれるシステムの構成素同士の相互作用から、ボトムアップで音楽を紡ごうとするものである。作曲家は、その相互作用の様子をリアルタイムで「観察」し、そこで起こる様態に「干渉」を行う。その結果、エージェント間の関係性は変化し、演奏家の行動に影響を与える。それは、再帰的に作曲家の新たな干渉を引き起こす。このシステムでは、作曲家は唯一の創造者ではなく、またコンピュータプログラムや演奏家も独立した「知能」ではなく、互いに創発を引き起こす媒体として機能する。システム内で循環される干渉と、相互作用の連鎖が、結果として音楽や音響を形成し、そして螺旋的に遷移していく。

 

作曲者プロフィール:
1978年奈良県出身。電子音楽家。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科エクス・デザインに所属後、博士号取得(政策・メディア)。「ギズモ」という独自の技法で、人工生命同士の補食関係/生態系の中からリズムやドローンを生み出す。ニューヨーク電子音楽祭をはじめ、バルセロナ、ベルファストなど、国際的な公演も行う。2014年、SJQ++での活動でアルスエレクトロニカ・デジタルミュージック部門にて準グランプリ受賞(Award of Distinction)。現地Brucknerhausにて公演。